目次
やり方の全体像
01スクリーニングのやり方は「目的→条件→確認」の3ステップ
- 基本ステップ
- 3
- まず設定する条件数
- 2〜3個
- 条件の考え方
- 目的別
株のスクリーニング(銘柄検索)とは、利回りやPER、増収率などの条件を指定して、条件に合う銘柄を機械的に絞り込む作業です。数千の上場銘柄を一つずつ見るのは現実的ではないので、まず条件でふるいにかけ、候補を数十銘柄まで減らすのが目的になります。
やり方はシンプルで、(1)何を探したいか目的を決める(配当が欲しいのか、割安株か、成長株か)、(2)目的に合う条件を数個だけ設定する、(3)出てきた銘柄の中身を確認する、という3ステップです。いきなり条件を10個も盛り込むと候補がゼロになりがちなので、まずは2〜3個の条件から始め、多すぎたら足し、少なすぎたら緩める、という調整をおすすめします。
大事なのは、スクリーニングはあくまで候補を集めるスタート地点だということです。条件に合った=買っていい、ではありません。絞り込んだ後に決算やニュースで中身を確認して初めて判断材料がそろいます。
条件を厳しくしすぎて候補がゼロになったら、まず数値の基準(利回りやPERのしきい値)を少し緩めるのが先決です。条件の数を増やすのは、候補が多すぎて絞りたいときだけにすると迷いにくくなります。
目的別テンプレ
02目的別スクリーニング条件の例(そのまま真似できる)
条件をゼロから考えると手が止まるので、まずは目的別のテンプレから始めるのが近道です。下の表は、高配当・割安・成長・テーマの4目的について、よく使われる条件と数値の目安をまとめたものです。数値はあくまで一般的に使われる目安であり、正解ではありません。相場環境や業種によって適切な水準は変わるため、幅の中で自分好みに調整してください。
たとえば高配当狙いなら、利回りだけで絞ると「業績悪化で株価が下がって利回りが高く見えているだけ」の銘柄が混じります。そこで配当性向や連続増配年数を組み合わせて、無理なく配当を続けられそうかを見ます。割安狙いならPER・PBRだけでなくROE(収益力)を足すと、「安いには理由がある」銘柄をある程度ふるいにかけられます。
| 目的 | 主に使う条件 | よく使われる目安(幅) | 狙い |
|---|---|---|---|
| ① 高配当 | 配当利回り・配当性向・連続増配年数 | 利回り3.5〜4%以上/配当性向30〜60%程度/連続増配5年以上 | 無理なく配当を続けられそうな銘柄を絞る |
| ② 割安(バリュー) | PER・PBR・ROE | PER15倍以下/PBR1倍前後以下/ROE8〜10%以上 | 収益力の割に株価が控えめな銘柄を探す |
| ③ 成長(グロース) | 増収率・営業増益率(実績・予想) | 増収率10%以上/営業増益率10〜15%以上 | 売上と利益がそろって伸びる銘柄を絞る |
| ④ テーマ・順張り | 出来高急増・年初来/上場来高値接近・移動平均線 | 出来高が前日比2倍以上/高値から数%以内 | 資金が向かっている銘柄を拾う |
同じ「割安」でも、PBR1倍割れは万年割安(人気がない)ケースも多いのが実情です。割安条件にROEや増益といった「良くなる兆し」の条件を1つ足すと、ただ安いだけの銘柄と区別しやすくなります。
無料ツール比較
03無料で使える主なスクリーニングツール(証券会社系+IFAI)
スクリーニングは、ネット証券の口座があればほぼ無料で使えます。どのツールも基本的な条件(利回り・PER・PBRなど)は一通りそろっているので、まずは自分が使う証券会社のものから試すのが手間が少なくおすすめです。そのうえで、条件の豊富さや得意分野に違いがあるため、下の表で比べてみてください。
ファンダメンタル(業績・財務)を深く掘りたいならマネックス証券の「銘柄スカウター」が定評があり、過去10年の業績や60を超える条件を組み合わせられる「10年スクリーニング」が使えます(口座不要で一部機能を使える「銘柄スカウターライト」もあります)。楽天証券の「スーパースクリーナー」は検索条件が非常に多く、SBI証券は独自スコアを含む条件が特徴、松井証券はランキング機能が充実しています。
IFAIは、条件を数値で組む従来型のスクリーナーとは少し役割が違います。AIチャットに「高配当で連続増配の日本株を探したい」のように日本語で相談しながら候補を挙げてもらったり、全銘柄を同じ基準でスコア化したIFAIレーティングで俯瞰したりできます。数値条件を自分で細かく組むより、まず候補の当たりをつけたい人に向いています。

| ツール | 運営 | 得意なところ | 無料範囲 |
|---|---|---|---|
| IFAI | 株式会社nicosphere | AIチャットに日本語で条件を相談/レーティングで俯瞰 | 無料トライアルあり |
| 銘柄スカウター | マネックス証券 | 業績・財務が深い(10年スクリーニング・60超の条件) | 口座開設で無料(ライトは口座不要で一部機能) |
| スーパースクリーナー | 楽天証券 | 検索条件が豊富・アナリスト評価も使える | 口座開設で無料(iSPEED/PC) |
| 銘柄スクリーニング | SBI証券 | ファンダ・テクニカル+独自スコアの条件 | 口座開設で無料 |
| スクリーニング/ランキング | 松井証券 | ランキング機能が豊富で注目テーマを追いやすい | 口座開設で無料 |
限界と誤解
04「最強のスクリーニング条件」が存在しない理由
「株 スクリーニング 最強」と検索したくなる気持ちは分かりますが、誰にでも効く万能の条件は存在しません。理由は3つあります。1つ目は、目的が人によって違うこと。配当が欲しい人と短期の値動きを取りたい人では、最適な条件がそもそも別物です。2つ目は、相場環境で有効な条件が変わること。割安株が買われる局面もあれば、成長株に資金が集中する局面もあります。3つ目は、同じ条件をみんなが使えば、その優位性は薄れていくことです。
また、スクリーニング自体にも限界があります。数値に表れない材料(新製品、経営陣の交代、業界規制の変化など)は条件に落とし込めません。過去の実績データで絞るため、これから悪化する銘柄を弾けるとは限らず、逆に赤字続きでこれから黒字化する銘柄は条件から漏れがちです。だからこそ、スクリーニングは「良い銘柄を確定する装置」ではなく「候補を効率よく集める道具」と捉えるのが現実的です。
「この条件を入れれば儲かる」「勝率◯%のスクリーニング設定」といった断定的な宣伝には注意してください。スクリーニングの結果は投資成果を保証するものではなく、絞り込んだ後の確認と、自分のリスク許容度に沿った判断が欠かせません。
絞り込んだ後
05絞り込みの後にやること:レーティング・決算・ニュースの確認
候補が数十銘柄に絞れたら、次は一社ずつ中身を確認します。ここまで来て初めて、スクリーニングが判断材料につながります。おすすめの順番は、(1)全体評価をざっと掴む、(2)直近の決算で数字を確認する、(3)最近のニュースで足元の変化を押さえる、の3ステップです。
まず全体評価では、AIレーティングやアナリスト評価のような「同じ基準で並べたスコア」を使うと、候補同士を横並びで比べやすくなります。次に決算では、売上・利益が伸びているか、会社の見通し(ガイダンス)はどうか、市場予想(コンセンサス)に対して上か下かを確認します。最後にニュースで、直近の材料や不安要素を拾い、スクリーニングの数字だけでは見えない部分を補います。
この深掘りを一社ずつ手作業でやると時間がかかります。IFAIでは、絞り込んだ候補について、AIレーティング・決算要約・ニュース要約を日本株・米国株ともに日本語でまとめて確認できるため、候補の比較検討を短時間で進めやすくなっています。

- 全体評価: AIレーティングやアナリスト評価で、候補を同じ基準で横並び比較する。
- 決算: 売上・利益の伸び、ガイダンス、コンセンサス比を確認する。
- ニュース: 直近の材料や不安要素を拾い、数字に表れない変化を補う。

IFAIで確認
IFAIは「条件を日本語で相談して、絞り込んだ後の確認まで」できる
IFAIは、数値条件を細かく組む従来型のスクリーナーとは役割が少し違います。AIチャットに日本語で条件を相談して候補の当たりをつけ、そのままIFAIレーティング・決算要約・ニュース要約で中身を確認する、という流れを1つのアプリで進められます。日本株・米国株ともに日本語で整理したい人に向いています。無料トライアルで使い勝手を試せます。
- AIチャットに日本語で条件を伝え、候補銘柄の当たりをつける
- IFAIレーティングで全銘柄を同じ基準のスコアとして俯瞰する
- 絞り込んだ候補の決算・ニュースを日本語要約でまとめて確認する
編集・確認情報
- 執筆
- IFAI編集部
- 確認
- 株式会社nicosphere
- 情報確認日
- 2026-07-10
本記事は株式スクリーニングの一般的なやり方やツールの観点を解説するものであり、特定の銘柄・サービスの利用や金融商品の売買を推奨するものではありません。記載した条件の数値はあくまで一般的な目安であり、投資成果を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
よくある質問
- 最強のスクリーニング条件はありますか?
- 誰にでも効く「最強設定」は存在しません。最適な条件は投資の目的(配当・割安・成長など)や相場環境で変わり、同じ条件を多くの人が使えば優位性も薄れます。まずは目的別のテンプレ条件から始め、出てきた候補の中身を確認しながら自分好みに調整するのが現実的です。
- スクリーニングは無料でできますか?
- できます。ネット証券の口座があれば、SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券などのスクリーニング機能を無料で使えます。マネックスの「銘柄スカウターライト」のように口座がなくても一部機能を試せるものもあります。無料範囲や条件は変わることがあるため、利用前に公式情報を確認してください。
- マネックス証券のスクリーニングは何が違いますか?
- マネックス証券の「銘柄スカウター」は業績・財務の分析に強いのが特徴で、過去10年の業績データや60を超える条件を組み合わせられる「10年スクリーニング」が使えます。長期的に成長している企業や、財務面を重視して絞り込みたい人に向いています。口座があれば無料で利用できます。
- 初心者はどんな条件から始めればいいですか?
- 条件を盛り込みすぎず、2〜3個から始めるのがおすすめです。たとえば割安株なら「PER15倍以下・PBR1倍前後以下・ROE8%以上」、高配当株なら「配当利回り3.5%以上・連続増配」のように、目的を1つに絞って組みます。候補が多すぎたら条件を足し、少なすぎたら数値を緩めて調整してください。
- スクリーニングで出た銘柄はそのまま買っていいですか?
- スクリーニングは候補を集めるスタート地点であり、条件に合った=買っていい、ではありません。絞り込んだ後に、AIレーティングやアナリスト評価で全体像を掴み、直近の決算やニュースで中身と足元の変化を確認したうえで、自分のリスク許容度に沿って判断することが大切です。